日々、てくてくと。

本・漫画・ハロプロネタを中心に日々考えてることを気ままに。

【雑記】だから私は、指定席は選ばない(年末年始の新幹線で)

 

 ※今回のブログは、年末年始の帰省ラッシュが思いの外大変だったので、愚痴っぽくならぬよう小噺タッチで書いてみました。

 

1月4日。

正月の三ヶ日を実家で過ごし日常へと戻る人々で、JR博多駅のコンコース内はごった返していた。

指定席が取れず自由席になんとか座ろうとする人の列は長蛇を成し、この日のために雇われたのだろう。臨時の職員たちが「東京行き自由席の最後尾はこちらでーす!!」と声を枯らしながら叫んでいる。

あまりの列の長さに辟易とした表情を浮かべる者、思わず笑ってしまう者。それぞれがそれぞれの正月を過ごし、それぞれの思い出を作ったのだろうが、今この状況においては、ほとんどの者が同じことを思っているだろう。

「指定席を予約しておけばよかった」と。

かく言う私もまた、ホームへと続く長蛇の列に並ぶこと一時間半、やっと次の号に乗ることができる位置まで列を進めたところだった。

ー13番ホーム、のぞみ××号東京行き、間も無く到着しますー

アナウンスを合図に新幹線車両がホームに到着し、待ちわびた乗客たちがぞろぞろと足を進める。並んだ甲斐があって、私も無事に窓際の席に着席することができた。

だが、油断するにはまだ早い。

ひとり旅をする者にとって、その旅の善し悪しを左右する最重要事項。

それは、となりに座る乗客だ。

私は息を潜め、後ろから乗ってくる乗客たちの容姿を覗き見た。

(・・・こ、この人は嫌だ!!)

(・・・セ、セーフ)

緊張と安堵を繰り返す。そして数分の後。

「となり、よろしいですか?」

ひとりの女性に声をかけられた。見れば年齢は私と同じくらいだろう。背はスラッと高く荷物は少ない。何よりも清潔感あふれる容姿に、私はふと胸を撫でおろした。

(今回の旅は優雅な気持ちで過ごせそうだ)と。

 

 

だが、安堵するには早かったのだ。

確かに博多駅を出発してから名古屋駅に到着する区間までは心安らかに過ごすことができた。そう、名古屋駅までは。

名古屋駅に着くや否や多くの乗客が降車し、入れ違いで多くの乗客が乗車してきた。私のとなりに座っていた彼女もまた、同様に名古屋駅で降りてしまったため、私のとなりにはポカンと空席が生じてしまっていた。

・・・油断は許されなかったのだ。

再び、緊張と安堵を繰り返す時間が訪れる。

(・・・こ、この人は嫌だ!)

(・・・セ、セーフ)

(・・・こ、この人も嫌だ!)

(・・・セ、セーフ)

頭の中でひとり、そんなやりとりを繰り返し、このままとなりの席が埋まらずに終わるのではないかと一瞬肩をおろしたその時だった。

「となり、よろしいですか?」

声をかけられた。思わず固唾を呑む。

そこには、私が一番恐れていた存在が立っていた。

私の一回り、いや、ふた回りはあろうかという横幅の大きな男性が。

手には弁当箱と大量の酒が入ったビニール袋を提げている。

「ど、どうぞ・・・」

返答の声が思わず裏返る。男性はその返事を待っていましたとばかりに席にズドンッと座り込み、靴を脱ぎ、ビニール袋の中身を次々に取り出した。

ビール缶の蓋があけられ、ゴキュッゴキュッゴキュッと豪快な音を立てて液体が男性の喉を流れていく。

CMさながらの豪快な音が、その時ばかりは不快に感じられた。私は思わずイヤホンで耳を塞ぎ、大好きなモーニング娘。の音楽でその音をどうにか遮断した。

それでも音楽と音楽の間になると、その合間を縫って不快音が私の耳に飛び込んでくる。

ビールを流し込む音は次第に弁当のおかずを咀嚼するクチャクチャとした音に変わり、終いには地響きのようないびきの音へと変わっていった。

ここまでくると、どんなに音楽の音量をあげても無駄な足掻きだ。

不快音は私の耳を容赦なく攻撃してくる。

幼い頃(正確には高校生を過ぎてもだが)、父親のいびきがあまりに煩わしく、洗濯機から使用済みの父親の靴下を取り出し、その鼻にそっと乗せたことがあった。

鼻に違和感を感じてか、それとも、あまりの臭いにか。一瞬にして止むいびき。

その光景を思い出し、まさにこの時、となりの男性にも同じことをしてやりたい衝動に駆られた。彼が脱いだ靴を彼の鼻に持って行ってやりたい。そんな衝動が。

 

ーまもなく新横浜、新横浜ですー

 

そんな私の衝動が爆発しそうになった頃。次の駅を告げるアナウンスが車内に響いた。私はグッドタイミングとばかりに荷物を整え、新横浜の駅に着くや否や、一度その新幹線から降り、となりの車両へと身を移した。

新横浜から終点の東京駅まではたったの三十分だ。

ここまで我慢できたのだから我慢できない時間でもない。

けれども、その三十分を心安らかに過ごしたい。そう切に願ったのだ。

そしてその願い通り。終点東京駅までの三十分間。私は、誰も隣にいない広々とした空間で、心安らぐ優雅な時間を手に入れたのだった。

 

 今回の旅のまとめ

 

◎年末年始の移動はやっぱり大変

今回自由席に乗るために並んだ時間、約一時間半。

昨年、地元福岡に東京から帰る際に「立ったままでもいいや!」と軽い気持ちで乗りこみ、岡山県まで立ちっぱなしだったという苦い経験があるので、今回はなんとしても座りたいと並びましたが・・・。いや〜、大変でした。

とはいえ、私の場合、行きも帰りも「東京駅」「博多駅」と始発駅なので並べば何とか座れるのですが、途中から乗り合わせる人たちはもっと大変ですよね。

小倉駅から乗ってきた方は、新大阪まで立ちっぱなしでしたよ。

 

◎安定した居場所を手にいれることは合わせてリスクも負う

大げさかもしれませんが、これって今回の座席問題に限らずですよね。会社でも学校でも何にしても、固定された居場所を手にいれることは、安定的で、安堵や安心を感じられるけれど、そこがもし自分と合わなかったら?もし自分にとって非常に居心地の悪い場所だったら?そんなリスクも同時に抱えるわけで。

そんな時、その居場所が絶対と思って欲しくないな、と。その場所でしか生きていけないなんて思って欲しくないな、と。我慢しても努力してもそれでもどうしようもなかった時、別の場所へいく勇気も持って欲しいな、と。それは決して逃げではないよ、と。

 

・・・こんな私の愚痴ダラダラの座席問題からこんなまとめ方おかしいですが、ふと思ったので。

 

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それでは、明日から仕事初めです。

お正月気分が抜けませんが、2日いけば3連休ということで、リハビリだと思って頑張りましょう!